強く揉まない
でも、体は確実に変わっていく
症状の原因に対するオステオパシーの考察
オステオパシーでは、症状が出ている場所そのものを
「原因」とはほとんど考えません。
これは理論ではなく、長年の臨床経験から導かれた考え方です。
痛みや不調は、体が出している警告信号であり、
体全体のバランスが崩れた結果として現れます。
① 症状は「結果」であり「警告」である
腰痛、肩こり、頭痛、内臓の不快感といった症状は、
その部位が壊れたから起こるとは限りません。
多くの場合、体のどこかで無理が続いた結果、
最も耐えきれなくなった場所に症状が現れます。
オステオパシーでは、
症状は「犯人」ではなく「被害者」と考えます。
② 体は一つのユニットとして機能している
骨、筋肉、内臓、神経、血管、リンパ、筋膜は、
それぞれが独立しているのではなく、
一つの連動したシステムとして機能しています。
どこか一か所に問題が起きると、
他の部位が代わりに負担を引き受けます。
その代償が続いた結果、症状として表面化します。
③ 「動きの悪さ」が原因になるという考え方
オステオパシーでは、
可動性の低下は機能低下を意味します。
ここでいう動きとは、
関節の動きだけでなく、
筋肉の伸び縮み、内臓のわずかな動き、
呼吸による体のリズムも含まれます。
動きが失われると、
血流や神経の伝達が妨げられ、
体の回復力が低下します。
④ 痛みの場所と原因が一致しない理由
臨床では、
肩の痛みが首ではなく内臓由来であったり、
腰痛の原因が骨盤や腸の動きにあったりすることは
珍しくありません。
これは内臓体性反射や神経の投射によって起こります。
そのため、痛い場所だけを治療しても、
症状を繰り返すケースが多くなります。
⑤自律神経の乱れは「結果」である
自律神経の乱れが原因と説明されることは多いですが、
オステオパシーでは、
構造的な問題の結果として自律神経が乱れると考えます。
背骨や横隔膜、内臓の動きが制限されると、
神経の働きは正常に保てません。
自律神経は整えるものではなく、
整う環境を作るものです。
なぜ検査で異常が出ないのか
医療検査は、
組織が壊れているか、数値に異常があるかを調べます。
しかし、動きの悪さや回復力の低下は
検査には映りません。
オステオパシーが対象とするのは、
病気になる前、壊れる前の体の状態です。
オステオパシーの結論
オステオパシーの目的は、
症状を消すことではありません。
体が本来持っている自己回復力を
発揮できる状態に戻すことです。
そのために、
全身のつながりを評価し、
動き、神経、循環のバランスを整えていきます。
肩こりや腰痛、頭痛、慢性的な不調でお悩みの方の多くは
「その場では楽になるけれど、また元に戻ってしまう」そんな経験をされてきたのではないでしょうか。
それは、痛みのある場所そのものが原因ではないことが多いからです。体の使い方の癖、内臓の疲労、呼吸の浅さ、自律神経の乱れなど、さまざまな要素が重なった結果として、症状は現れます。
そのため、痛いところを強く揉むだけでは、一時的な変化はあっても根本的な改善にはつながりません。









